秋は税務調査の季節。税務署から突然電話が来たらどう対応する?
「税務署です。10月5日に税務調査に行きたいのですが」
実は、秋は税務調査が多い季節でもあります。突然、税務署から「税務調査に入る」と電話がかかってきたらどう対応すればよいでしょう? 次のなかから選んでください。
(1)「わかりました。お願いします」と即答し、調査日時をその場で決める
(2)即答せず「顧問税理士に確認して折り返し連絡します」と答える
(3)「当社は今繁忙期なので、またにしてください」と、やんわりと断る
「調査予定日」「調査官の所属部門」「調査官の氏名」の3点を確認
答えは(2)です。税務調査には強制調査と任意調査の2種類あります。通常の任意調査はコンスタントに黒字を出している企業なら、3~5年に一度はやって来ます。税務署から事前連絡があり、都合のよい日程を決められるのです。
とはいっても、税務署からの連絡は突然です。連絡が来ても慌てず冷静に対応しましょう。
まず「調査予定日」「調査官の所属部門」「調査官の氏名」の3点を確認。それから「顧問税理士に確認して折り返し連絡します」とワンクッション置きます。急に電話が来ても、正しく対応できるよう、以上の点を紙に書いて、電話の前に張っておくとよいでしょう。
準備とリハーサルは念を入れて
社長さんにとって税務調査は非日常的で不安がいっぱい。それに対して税理士は多くの顧問先の税務調査に立ち会うので、調査には慣れています。顧問税理士に連絡すると、余裕を持って税務調査の日程を設定してくれるのです。
調査当日までにすべきことは、準備とリハーサルです。調査の対象となるのは、帳簿、請求書、領収書、契約書、預金通帳など。調査官から提示を求められたらすぐに取り出せる状況にしておきましょう。提示を求められてから書類を取りに行くと、調査官も一緒についてきて余計な書類をチェックされる危険性があるので注意が必要です。
調査されるのは、基本的に申告済みの前期以前3期分。書類の不備があれば、調査当日までに補完しておきましょう。
また、落ち着いた気持ちで調査に臨めるよう、リハーサルを忘れずに。当日、緊張のあまり余計なことを話してしまい、誤解や指摘を受けないよう、入念に準備しましょう。